城繁幸
@joshigeyuki

城繁幸メールマガジン『サラリーマン・キャリアナビ』★出世と喧嘩の正しい作法より

「東大卒ですが職場の明治卒に勝てる気がしません」

城繁幸メールマガジン『サラリーマン・キャリアナビ』☆出世と喧嘩の正しい作法2016年1月8日 Vol.123より
 
 
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<読者からの質問>

Q.東大卒ですが職場の明治卒に勝てる気がしません

城さんの15個くらい後輩にあたる東大OBです。現在は大手自動車メーカーの本社勤務中であります。

今の上司はいい人なのですがとにかく東大生への期待が高いというか、ことあるごとに「なんだお前、東大なのにそんなこともできないのか」とはっぱをかけられており、困惑しています。別にいじめられてるわけでもなく期待の裏返しだというのはわかりますが、正直に言うと同じ部内の明治大学卒の同僚と、業務遂行上、能力的に差があるような気がしません(汗)

実際、識者にも「東大卒の学歴には価値が無い」と明言される方もいます。

自分以外の世の中の東大生はホントに使えないものなんでしょうか? 城さんの経験を教えてください。

A.差が出るとしても35歳以降でしょう

東大卒はですね、やはり期待が高い分、実際に使ってみて「普通じゃん」的なギャップはしょうがないですね。実務経験無い点はみんなと同じですから。

それと、東大に限らず京大や一橋といった国立大は総じて営業系部署からあんまり受けがよくないですね(笑) 理由はよく分からないですが、コミュニケーション能力にやや難がある、人に頭を下げるのが苦手等、諸説あります。実際、東大京大は官公庁以外の営業部門には配属しないという企業は結構多いです。

たまに「国立大は管理部門配属だけど、俺ら私大生はソルジャー採用だから営業だよな」的なことを言う人がいますけど、人事的にはむしろ最前線に出せない人材を管理部門で引き取るという意味合いの方が強いです、はい。

さて、筆者の経験で言うと、恐らく東大卒の素養が活きてくるのは、ある程度の専門性を身に着け、それらを応用する段階から。年齢で言えば35歳以降だと思います。たとえば専門性をもとに課題に取り組んだり提案したり、複数のスキルを組み合わせて新しいビジネスモデルを作り出す等。

20代は正直そんなに差はないと思いますね。まあめげずに精進してください。
 
 
 

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城繁幸
人事コンサルティング「Joe's Labo」代表取締役。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種メディアで発信中。代表作『若者はなぜ3年で辞めるのか?』『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』『7割は課長にさえなれません 終身雇用の幻想』等。

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